ちょうど夏真っ盛りのこの時期の相談でした。
窓口を訪れた老夫婦から生活について相談したいとの旨がありました。
私ともう一人のワーカーが空いていたため面談を行いました。
収入は月10万円の年金しかないとのことでしたので
私「家賃もかかるし二人で月10万ではきつかったでしょう。」
と聞きました。
すると旦那さんが
「いえ、ずっと車中生活をしてたので家賃はかかりませんでした。」
と返事が。
なんと年金をもらい始めてから20年間ずっと車中泊をしていたとのことでした。
いやいや、そんな馬鹿なと。
なにかこう大きな事件があって、それを誤魔化すための方便じゃないのかと思い
車中生活時代の話などを根ほり葉ほりを聞かせてもらってのですが
各地の道の駅に泊まったり、○○県の○○市の川の堤防の○○部分は生活しやすかった
とか各地の特徴を事細かに話されるので、こりゃマジだぞと。
事業失敗して夜逃げを行い、それからずっと車中生活を送っていたようでした。
それでもまだにわかに信じがたい話でしたので、車中生活中に他の市町村に生活相談に
行った事はないですかと聞いたところ、2市ほどあるとのこと(どちらも遠方の県)でしたので
改めて確認をしたところ、実際に相談にいった記録があり内容もほとんど同じでした。
(なぜその時に保護してあげなかったのか・・・。水際だったんでしょうね。)
所長からは
「夜逃げだけでそんな逃亡生活?のようなことを20年も続けるとは思えないので、保護開始後も
こまめに訪問して生活状況が大きく変化することがないか確認が必要。」
とあったため、私が担当になり、部署移動までずっと見ておりましたが
ありがたいことに全くトラブルなどもなく、慎ましやかに生活をされてました。
ちなみにこのようなホームレスのケースから保護申請があった場合の担当市町村は原則として
「前日の宿泊地の市町村の管轄」
となります。
またこの辺も詳しく書きたいですね。
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