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【最終回】健康で文化的な最低限度の生活 感想や気になった部分など

健康で文化的な最低限度の生活 感想

あっという間に気づけば最終回でした。

なんだかんだで連続ドラマをリアルタイムで全部見たのは初めてかもしれません。

おかげで今回出演している俳優さんくらいは顔と名前を覚えることができました笑。

 

前回の話の続きで児童虐待に関する話が強く、せっかくの生保ドラマなのに生保要素が薄い最終回になってしまったのが残念です。

 

子どもの貧困問題について 続き

○えみる「生活状況の把握ができなかったため窓口支給に変更しました。」

→生活状況の把握ができないまま口座振込にしてしまうと、そのままお金だけ取られてトンズラされてしまうことがあります。窓口支給にすることで「あ、お金振り込まれてない!福祉事務所に行って確認しないと…。」と思わせ、否が応でも窓口に足を運ばせることができるわけですね。ちなみに今は9割近くが口座振込の時代ですが、昔はほとんどが窓口支給でした。

 

○梓の彼氏が面談室で暴れたことに対して「警察を呼んで!」との対応

→ドラマだからちょっと誇張してるかなー。なんて思いましたがよくよく記憶をたどってみると全然誇張してなかったですね笑。頻繁にはありませんが警察には連絡をすることがありました。ドラマのように机をひっくり返したり、胸倉をつかんでくるレベルだと即通報です。机を叩いてくるぐらいだと特に何もしないですね。

 

○阿久沢娘「あれこれ理由をつけられて(生活保護申請を)あきらめた。」

→福祉事務所が「でも、働けるでしょ?」や「先に親戚を頼らないとダメ」などといって申請する意欲をなくさせる、させない行為を「水際作戦」と言います。昔は横行していたようですが今は監査でも強い指導が入るようになり少なくなってきたと思います。しかし、田舎の役所などではいまだにありえるようです。明確に「生活保護を申請したいです。申請書をください。」と言えば福祉事務所はそれを拒むことはできません。ちなみに「返信封筒に切手も貼ってなくて」とありましたが通常は福祉事務所に後納する形で返信用封筒を作ってあるはずです。

 

○お茶をだされたえみる「結構です。いただいてはいけない規則になっているので。」

→生活保護関係なく、公務員は物をいただくことについては禁止されています。・・・が、訪問した際に出されたお茶、コーヒーなどは可能な限り拒否してそれでも、という場合にはいただく事もありました。適度な距離感は必要ですが、そこまで断ってしまうと距離が離れすぎてしまうこともあります。一番いいのはお茶等をいれている気配を感じた際に「おかまいなしで大丈夫ですから!!」と先手を打つことですけどね笑。

 

○半田「(父の阿久沢と)別々に住んではいかがでしょうか。」

→「1人では生活保護を受けるレベルではないが、2人だとどちらも生活保護になるような収入状況」の場合ですと、面談の際に半田のような助言をすることは実際にあります。このようにすることで、両者とも生活保護を受けることはなく、必要な者だけ保護を受けることができ、結果的に保護費が安く収まることがあります。

 

○ハルカちゃんが帰ってこないので探しにいくえみる達

→結構、プチ失踪みたいなのは多いです。よくあるのは病院の帰りにフラリとどこかに立ち寄っていなくなってしまうとか。結局、電車で最寄駅まで帰ってきたものの疲れてベンチで寝てたりしてるオチが殆どでした。といっても、ドラマでは子どもがいなくなったケースだったので流石にこれはあせるかもしれません。正直、ヘルパーさんから「(高齢者の)○○さんが帰ってません。」と電話があっても「またか・・・。」としか思わなくなりますので。

 

○新しい自転車が導入され、それに乗って訪問に行くえみる 大団円

→予算が厳しいからって自転車一台買えないほど厳しいことはないと思いますが…。買うなら一台だけじゃなく、もっとまとめて買いませんかね普通笑。

 

 

 

最終話終えての感想としては「もっと色んなケースにスポットを当てて欲しかった」に尽きます。

 

アルコール依存症は漫画にもあったので放送は当然かと思いますが、ギャンブル依存症のケースも取り上げてほしかったです。

 

ドラマの中では取り上げられたケースワーカーの仕事は全体の業務のほんの一部です。

この他にも、63条返還の取り立てや医療扶助業務、各種扶助の支給など様々な細かい仕事があります。

「安定で楽」という公務員の就労イメージですが、その中でも一番過酷な部署であることは間違いありません。

このドラマでそれを少しでも知ってもらえたなら幸いです。

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