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生活保護相談に同行してきました

生活保護の相談

知人が手持ち金もなくなり、収入が少ないため生活保護を受けられないかとのことで

管轄する担当福祉事務所に同行してきました。

 

 

私は元ケースワーカーということは伏せ、親しい友人のため同行したことにし

極力私は喋らず、保護の申請意思等については知人が喋るようにすることにしました。

 

相談にはいってすぐに

「生活保護を申請したい。就職先が倒産同然となり会社都合で退職したが、個人でやっていくノウハウを覚えることができた。今あるわずかな手持ち金と保護費をやりくりすれば数か月で軌道に乗せれます。ずっと保護を受けようとする気持ちはありません。」

と意思表示をしました。

 

すると相談担当の人は「今の状況では生活保護は主旨と違うため難しいです。」と回答が…。

 

さらには下記のように続けられました。

 

①車を持っていると資産になるため、保護を受けるには処分しないといけない。

②制度の主旨は年金が少なく生活ができないような老人などを助ける制度であり

 あなたのように「自営で数か月以内に必ず収益を上げて自立する。」といった要望は

 主旨とズレているものである。

③生命保険をかけられているがこれも資産になるので、保護を受けるならば解約しないといけない。

 

見事なテンプレ水際作戦だと思わず感心してしまいました。

実際は保護申請についての条件なんてものは存在しません

(保護を決定する上で「車や保険の保有が認められない」ため、保護が決定したのちに処分、解約をしなければならないことはあります。)

②についてはかなりめちゃくちゃな理論で話されていたので逆に面白かったです。

 

知人も「事前にある程度調べてなければこの段階で諦めて帰っているかもしれない」

後に言っていたため、ある程度の効果がやっぱりあるのだなと思いました。

 

その後はコロコロと変わる制度説明をなんとかかんとか受け止めつつ

最終的には保護申請書類一式を交付してもらうことができました。

 

申請するかどうかについては現時点では知人も悩んでいたためわかりませんが

いずれにせよ今回の某福祉事務所の相談対応についてはレベルが低いと言わざるをえませんでした。

 

同行については先方の福祉事務所に迷惑がられることもありますので

そんなに行うつもりはありませんが、一度くらいはレベルの高い相談をされている福祉事務所を体験してみたいですね。

コメント

  1. K.L より:

    はじめまして。
    先日、市役所の保護課に生活保護の相談に行ったのですが心配事がでてきました。そこで、ふたつ質問させてください。


    今、実際に住んでいるアパートの住所と住所変更をしていない実家の住所も聞かれました。

    保護課では、実家の財産や、アパートの大家さんの財産などまで調べるのでしょうか?

    私自身は役所への申告などでグレーゾーン的な事はしていないのですが、もし、親や大家さんが完璧な申告などをしていなかったら市役所にバレてしまうのでしょうか?

    親や大家さんがどういう風に役所への申告などをしているのか分からないので、心配になってきました。

    親や大家さんとの関係が崩れてしまうと非常に困ってしまうので、その点を教えて頂きたいです。


    1つ目の質問と似ているのですが、通帳を見せて、今の職場の名前を保護課の方は知る事になるのですが、職場の申告などの仕方まで調べるのでしょうか?

    知人の紹介で入った職場ですが、正直、会社の経営上での申告などを完璧にしているのかは、私には分かりかねます。

    私が保護課に相談に行った事で市役所の人が自分の周りの事まで調べるのかと思うと申請を躊躇してしまいます。

    人間関係は本当に壊したくありません。

    長文になってしまいましたが、質問に答えていただけると幸いです。

    • DRB より:

      ご質問ありがとうございます。

      1についてですが
      実家の財産については扶養義務調査にて文書や口頭にて確認をする程度です。
      さすがにご実家の家族の収入や資産状況については、申請地と同じ場所に実家がない限りはそうそう調べられるものではありません。
      ただし、明らかに生活状況が一般家庭よりも潤っていると思われる場合は扶養について強くお願いすることは当然ながらあります。

      大家さんについてはただ住居を貸しているというだけの人なので財産を調べるといった対象ですらありません。
      申請する時に家賃証明書という書類を大家さんに書いてもらう必要があるのでその際に「保護の申請をした」ということは
      否応でも大家さんはわかるかもしれませんが、大家さんの財産、資産については全く関係がありません。
      なので「生活保護の申請をあなたのアパートの住人がしたので大家さんの財産も見せてください」ということはありません。

      そ親御さんや大家さんが完璧な申告をしていようがしていまいが生活保護課にとってはあまり関係のないことです笑。

      2について
      もし保護を受けた場合、保護者の給与額についてはしっかりと把握する必要があるため給与明細を毎月確認し
      年に1度税務調査にて「会社から保護者に払われている給料」についても月1の給与明細とズレがないか確認をします。
      ですが、会社の全体の経理の話についてはなんら関係のない話ですので、会社が経営上で申告を完璧にしていようがしまいが
      生活保護課は関係ない話なのであまり心配する必要はないです。
      自身の給与明細さえ誤魔化すことなくしっかり出ていればケースワーカーも特になんとも思いません。

      一線を退いた元ケースワーカーですので参考程度に聞いていただければ幸いです。
      生活保護において心配なことがあれば担当のケースワーカーに言えば親身になって聞いてくれるので
      不安がある場合は積極的に相談してくださいね。

  2. K.L より:

    丁寧な返信ありがとうございます。本当に参考になりました。
    やはり私の周囲は生活保護に良いイメージがなく説得というか説明というか、中々、理解してもらえないところも多いです。
    このブログの記事を読んで、私自身が生活保護に対する知識をつけて、周囲の人に生活保護のことを説明できるようにしようと思います。

    返信、本当にありがとうございます。

    • DRB より:

      参考になったようで良かったです。返信が遅くなって申し訳ありません。

      私自身もケースワーカーになる前は生活保護については悪いイメージしか持っていませんでした。
      実際ケースワーカーをする中で必要な制度であるとともに、正しく理解をもっともらわなければいけない制度でもあると痛感しました。

      どうしても生活保護の悪いニュースばかり取り上げられてしまうのが辛いところではありますが
      生活保護の良い面、悪い面をもっと議論してもらって、その結果として本当に必要な人に届くセーフティネットになればいいですね。

      大変な状況だとは思いますが、あまり考えすぎず頼れるものはガンガン頼っていってください笑