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アルコール依存症の生活保護者のケースを振り返って その②

アルコール依存症

今回の記事は前回の記事の続き的なものになります。

 

アルコール依存症 Bさんのケース

Bさんは保護申請時に居住地がない状態であったため、保護決定後は保護施設で生活をしていました。

 

保護施設で任された仕事などはしっかりこなし、他の利用者とも良好な関係を築いていましたが

外出した際にお酒を買って飲んでしまうことが多く、何度も施設から注意を受けていました

 

Bさんが「施設から出て、一人暮らしをし、仕事をして自立した生活がしたい」と申し出がありましたが

過去の生活歴を振り返り、自立した生活をするにはアルコール依存症治療が必要と判断がありました。

 

そのため、Bさんも前回記事のAさんと同様にアルコール依存症治療のため、病院で入院治療をすることになりました。

 

Aさんほどの症状はなく、カリキュラムについても着々とこなし、担当である私自身も

「なんだ。ケース診断会議では所長が口酸っぱく言っていたけど、それほど心配はなさそうだ。

 退院後の就職活動についても早々に就労指導員さんにお願いしておくか。」

と気楽に考えていました。

 

しかし、退院1か月前に病院から電話が私宛にありました。

 

「Bさんが外出した際にお酒を飲みました。さらに窃盗も行い現在警察署にいます。」

 

なんの問題もなく、順調に治療が進んでいたのに、やはりガマンできなかったのか

「時計の電池が切れたから買いに行く」といった理由で外出した際にお酒を買ってしまい

我慢できずに飲んでしまったようです。

さらに酔った勢いでコンビニで日用品を万引きしてしまい…。

 

Bさんは以前にも窃盗で捕まっていたため、そのまま実刑になりました。

当然ながら治療については完了しておりませんし、治療にかかった医療扶助費も水の泡です。

 

 

お酒は飲むと楽しい気持ちになり、良いコミュニケーションツールになります。

しかし、飲みすぎるとそれなしではいられなくなり、ついには依存症にまでなってしまいます。

私は生活保護ケースワーカーをする中でお酒の恐ろしさを実感しました。

 

皆さまもお酒については節度をもって、楽しく飲むようにしてください。

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