スポンサーリンク

アルコール依存症の生活保護者のケースを振り返って

アルコール依存症

面識のない女性への暴行の疑いで逮捕、送検された人気音楽グループ「AAA(トリプル・エー)」の浦田直也リーダー(36)が21日、釈放後に東京都内で記者会見し、「私のあってはならない行動により被害者の方に大変なご迷惑を掛けたことをおわびします」と謝罪。「今後は一切お酒は飲まない」と語った。

 

「AAA」浦田リーダーが会見で謝罪 「今後は一切お酒は飲まない」 毎日新聞より

 

お酒は良いコミュニケーションツールでもありますが、飲みすぎると

自分の身に危険を及ぼしてしまうばかりか、他の人に迷惑をかけてしまうなど

飲み方に気を付けなければならないものです。

 

昨日にこのニュースを見て、ふと自分の受け持ったアルコール依存症のケースを思い出しました。

 

アルコール依存症 Aさんのケース

Aさんは典型的なアルコール依存症のケースでした。

 

面談室で相談に乗っている際はしっかりとした口調で、現在の自身の状況について説明し

話している素振りを見ると、とてもアルコール依存ではないように感じました。

 

しかし、時間が経っていくうちに手の震えが激しくなり、生活保護の申請書については

あまりに手の震えが激しすぎてうまく書くこともままならない状態でした。

 

後日、家財道具調査も兼ねて自宅を伺ったのですが、自室にはチューハイの空き缶がぎっしり。

誇張なしに1000本以上はあったように思います。

それもアルコール度数の強いチューハイばかりで、日々の飲酒状況がすぐに把握できました。

 

その後、すぐにアルコール依存症の治療専門の病院へ連れていき

本人同意の元、治療のため入院となりました。

 

しかし、アルコールが切れてきた夜頃には、温厚で丁寧な口調から

「俺はアル中じゃない!!家に帰してくれ!!」

「お酒はもう飲まないから!!ここから出してほしい!」

「こんなことをしていいのか! 虐待だ!」

と激しい口調になり、退院を病院に迫りました。

 

翌日に訪問した際はだいぶ落ち着いたようで、自身の行動を恥ずかしく思うと同時に

お酒の恐ろしさを身をもって知ったようです。

そのためか、その後3か月の入院期間中は断酒を実行し、カリキュラムを全て終え退院されました。

 

退院後は体の震えもかなりマシになりましたが、アルコール摂取の影響で脳がやや収縮してしまったことと

体の筋力の著しい低下が見られたため、就職活動については軽労働を中心に探しました。

 

今は週に数日ですが、就労をして自立へと進んでいるとのことです。

 

 

 

ですが、実はAさんのようにしっかりと治療に専念し、社会復帰までできるケースは少ないです。

私の持ったケースでも、途中で断念したり、病院から脱走してそのまま帰らなかったり

残念ながら治療ができなかったケースの方が多いです。

 

次回の記事は上記のようなアルコール治療ができなかった方の記事になります。

コメント

  1. おっさん より:

    病気と言い訳し続け毎日のように自助グループに行く。いつまでも生活保護受給する。償うと口だけ。結局甘え、だらしないだけ!病院の医師、自助グループが生活保護受給者を作り上げている状態。アル中はカスですわ!

    • DRB より:

      おっさん様 コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。

      アルコール依存ケースについてはその依存性の高さから、一度治ったと思っても再度飲酒をしてしまう事が本当に多くあり
      なかなか保護の廃止に繋がらないのが現状です。

      お酒や薬については辞めた今だからこそ言えますが正直「自業自得なのになぜ税金で…」という感情は当時から強くありました。
      けれども、最後のセーフティネットであることを考え、その感情は横に置き、業務に専念してきました。
      こういった依存症のケースについてのあり方について、保護廃止率の低さを鑑み、何か新しい解決策が必要かと思います。

    • オヤジ より:

      あなたの言われていること自分も同感です。病院に行っても自助グループに行ってもほとんどの方がそのような方ばかりです。特に自助グループはそういうなまくらな方たちの集まりで増殖するばかりに感じます。あんなやからたちになりたくない、同じように見られたくないと自分は強く思います

      • DRB より:

        ケースワーカーも
        アルコール依存だ→断酒会に入れた→とりあえずは1つ援助方針をクリアした
        と「断酒会に入れた」ことで満足してしまい、そこで断酒ができれば良いのですが、できなかったときは「仕方がない」で済ませてしまうのがほとんどかと思います。
        事実、私もケースワーカー時代に同じ轍を踏んでいました。

        そこを一工夫して断酒に成功させたケースワーカーの先輩もいました。
        役所の中では厳しい業務ですが、少しの知恵と工夫で大きな支援ができる仕事だったんだなと今でも思わされます。