基本的に生活保護というのは「最低限度の生活」が送れるように支給されます。
居住地によってもらえる保護費はさまざまですが、大体家賃も含めると一人暮らしの60歳で9万~15万円程度になります。
人によっては慎ましやかに生活をされる方もおり、そんな方は毎月幾ばくかのお金が貯まっていくことになります。
そして、気づけば数十万、人によっては100万前後貯まってしまうこともあります。
そういった場合には生活保護の停止、もしくは廃止の可能性が出てきます。
お金が貯まったからといって絶対に停止、廃止になるわけではない。
実はお金が貯まっているからといってすぐに停止、もしくは廃止になるわけではありません。
貯めている理由があれば必ずしも停止、廃止にはならない。
しかし、それならば
「使った方が得じゃないか。だって使っていたら貯まらないし、ずっと保護をもらえるんだから。」
という考えになるのはある意味当然の流れかと思われます。
そのため、貯めるにも何か理由があれば必ずしも停止、廃止にはなりません。
例えば
○自分の葬式代ぐらいは貯めておきたい。
(また記事を書きますが、葬祭費用についても最低限の支給がされます。)
○エアコン、冷蔵庫等の家電を買いたい。もしくは壊れた時のために積み立てておきたい。
(現在において制限されている家電などは特にありませんが、あまりに高額な物品だと売却指導の可能性があります。)
○海外旅行に行くために貯めておきたい。
など、保護の趣旨に反しない目的であれば貯金の保有も認められます。
とはいえ、さすがに100万程度を超えるお金についてはなかなか理由づけが難しいところです。
ケースワーカーとしても、常に保護者のお財布事情を把握しているわけではありません。
現に、現金で保有している場合はいくら貯まっているのかなんてのは全くわかりません。
たまにあるのが、死亡後に家の整理をしていたら何十万と入った封筒が出てきたということです。見つかったタイミングが早ければ、葬儀費用に充てるなどして処理が可能ですが、葬祭後に出てきた場合は面倒だったり・・・。
この辺についてはまた書きたいですね。
生活保護を受けていようといまいと、貯金は大事です。
若い方は昔と比べてなかなか給料が上がらず、厳しいご時世ですが、コツコツと貯めてイザというときに備えておきましょう。
コメント
こんにちは いつもブログ拝見させて頂いております。
母が難病で高齢の生保受給者です。通院先の病院まで遠い為、今の住まいから病院近くの市外へ引っ越すことになりました。
現在、15万円ほど預金があります。生活保護移管になりますが、新しい市で改めて保護の申請をするようにと言われました。この場合、また預金が扶助費の半分以下にならないと保護を受けられないのでしょうか?
預金に関しては生活保護者も、ある程度許され、ケースワーカーにも家電が壊れた時などの為に貯金するよう言われていました。母のようなケースはどうなるのか不安です。
お返事おくれてたいへん申し訳ございません。
>>母が難病で高齢の生保受給者です。通院先の病院まで遠い為、今の住まいから病院近くの市外へ引っ越すことになりました。
現在、15万円ほど預金があります。生活保護移管になりますが、新しい市で改めて保護の申請をするようにと言われました。この場合、また預金が扶助費の半分以下にならないと保護を受けられないのでしょうか?
預金に関しては生活保護者も、ある程度許され、ケースワーカーにも家電が壊れた時などの為に貯金するよう言われていました。母のようなケースはどうなるのか不安です。
既に移管についてはお済みかと思われますが私なりに回答だけさせていただきます。
「治療のための転居による移管」については移管先の福祉事務所にて生活保護申請をすることは必ず必要です。
転居したその日に同行して申請をすることが殆どでした。
その際の手持ち金についてはケースワーカー同士でうまく調整し、あまりに手持ち金が多すぎない場合については
そのまま保護手続きを進めていくような形が多かったです。
特に15万程度であれば色々な理由(それこそ家電が壊れた時のために貯蓄をしていた)と言えば認められる可能性が高いです。